1973年にリリースされたキットで、胴体の裏に"MATCHBOX"LESNEY PROD. & Co.Ltd. マルC 1973(最近のものは & Co.Ltd.の部分がP.L.O.に変更)と刻印されています。
マッチボックスでは左の写真のとは違う箱もいくつか出ていますので、[ボックスアートデータ]でご覧ください。
このキットの元になっているのは1962年にノース・アメリカン社が広報用に発行した 1/74 の図面だと思われ、特に主翼上下面の筋彫りや主脚収納庫形状、各舵面の表現などの平面形は見れば見るほどソックリという仕上がりです。
同じ図面は、[ミリタリーエアクラフト1997年7月号 No.033 p.36〜37] に資料として掲載されていますので、オリジナルではないけど今でも手に入れることはできると思います。
で、箱絵が同じ左のAMTのキットはマッチボックス時のOEM。
右上はアランゲル/レベルの製品として発売(OEM)されているキットですが、15年ぐらい前から「マッチボックスの金型はレベルが持っている」と噂になっていたとおりで、レベルとアランゲルのマークが箱の下側に入れられています。
また、左の説明書にはレベルのメーカーロゴが入れられていますが、絵は明らかにマッチボックスの箱絵と同じですし、キットナンバーも
#40013 と同じになっています。
まぁ、昔のレベルオリジナルを出されるよりはP-51Dに近づいているから、まだマシかもしれないとは思いますが、モノグラムを吸収合併したアメリカ有数のメーカーなんですから、しっかりしたP-51Dを新金型でリリースして欲しいものです
!!


もちろん旧作のレベルオリジナルの1/72 P-51D [72D-10]とは全然違いますので、旧作の方をお探しの方(…いらっしゃるんでしょうか?
)は右側のドイツレベル#04148 がレベル旧作[72D-10]のキットになりますのでお間違えにならないよう、購入なさる際にはお気をつけください。
しかし、このキットはモデラーの間ではさほど人気は高くなかったと記憶しているのですが、メーカーの間ではすこぶる人気があったようで、スターフィックス、ブルータンク、ファームテックスなど数社でコピーキットが発売されていました。



さらに、コピーのものは筋彫りや合わせ、パーツ形状など、いろいろと違っている部分もありますが、基本的な工作は同じだということで、ここでは一緒に紹介してありますので、細かい違いは[オールスケール・キットデータ]のほうをご覧いただくということで、どうかご了承ください。
また、基本的にはブログでの作業報告を集めたような、テレビの番組改変期の特番のようになっていますが、その点もどうぞお含みおきの上で、あなたのイメージどうりのムスタングをお造りになるときに、お役にたつ部分は参考に、そうでない部分は切り捨ててお読みください。
ここではマッチボックスの水色/ベージュのモールド色のキットを作っていますが、その年代や発売されたメーカーなどでモールド色は違っていますので、その点はご了承ください。
尚、実機についての解説などは、製作に関係のある部分以外は省かしていただきますので、予め御了承ください。
◎ 仮 組 み
二色に色分けされたモールドなので、おもちゃ然としているのは目をつぶるとしても、パイロットを乗せないとコクピット内には座席状の
L字形の板(イス ? シートでもない !?)と無線器風のモールドがされた開口部を塞ぐ板のみで、操縦桿も計器板もありません。
また、数少ない開口部はこのコクピット以外では、二本ずつ補強がモールドされている主脚収納庫だけとなり、機首下面のエア・インテイクや胴体下のエア・アウトレットなどの開口は全て無く、尾輪の収納庫も開いてません
!
唯一開口されている主脚収納庫の形状は、中途半端なB型となっています。 しかも主車輪ドアや脚カバーなどは厚さ1mmぐらいの板で、モールドなどは一切無視されています。
主翼付け根の張り出しもD型とB型の中間ぐらいの曖昧なB型状となっていて、中途半端に二段になっています。
機首周りで一番のポイントになるスピナキャップが異様に長く形も悪いうえに、ブレード付け根後ろの切り欠きは塞ぐ努力もしていません。
筋彫りは凹線凸線入り混じってされていますが部分的で、そのくせ、各舵面やフラップにリブのような凸筋が入っていたりして困惑します。 こんなとこよりは主翼や尾翼のフィレット部の表現を、筋彫りだけでもいいから入れてくれれば良いのに・・・
というわけで、発売されたP-51のキットの中で一番頑丈(?)なキットかもしれない
!? このキットを、以下のように修正していきたいと思います。
まず、パイロットを入れても部品が三つしかないコクピットには、イタレリのキットに入っていて不要になったD型用のパーツを移植してやることにしました。
本来は切り外してP-51に使うように指示されていたコクピットの床板も、P-51では本当はアールの付いた翼上面だからと、切り取らずに別に作ったおかげで、丸々マッチのD型に使えることになりました。
そうそう、丸投げしてもらったマッチのキットのモールド色はモスグリーンとシルバーで、わりと好きな色だったのでキットのまま保存し、昔から持っていたベージュと水色のほうのキットを組んでいます
!(^O^)/
結局、操縦桿とサイドコンソール類を自作した以外は計器盤、シート、防弾鋼板、胴体内タンク/無線機付き床一式をイタレリから移植。
排気管は立体感のないキットのものより、ハセガワかアカデミーで使わないやつをトレードしようと思います。
あとは照準器を作るのと、分厚くて厚さムラでユガミがでて、コクピット内部が見通せないキャノピーをどうするか
? が問題になりますが、これを他から移植(パーツとしてはダラス型とかが結構残っている…)して直してしまうとマッチボックスらしさが半減してしまうので、もう少し考えてから決めたいと思っています。
マッチボックスのキットもイタレリのと同じように、主翼フィレット部分の表現が(他の筋彫りもですが…)省略されていますので、彫り足しが必要です。
でも、筋彫りを全部やってるとキリがないので、思いついたとこや目立つとこだけやって、あとはフラップ下げて変化を付けて、そちらに目を奪おうという作戦を立てました
!(笑)
そして・・・
胴体下側に二つのエア・アウトレット・フラップを自作して付けるほか、主脚の収納庫を、これも使わなくなったイタレリのD型の主車輪ドア(イタレリP-51にはホビースポットUのB型用の主車輪ドアを使用 !)に合わせて形を修正し、主脚柱カバーは裏側として整形し、外側にもう一枚貼り付けて一回り大きくすることにしました。
また長くてダンゴっ鼻状をしているスピナキャップですが、長さを縮めて形状を修正し、各ブレード軸の後ろ側にプラ板を貼って切り欠きが目立たないようにしたいと思います。
下の写真は前述のモデルアート誌1978年11月号(No.146)のグラビア(p.32)の写真と、できるだけ同じ角度になるように撮影しましたので、お持ちの方は見比べてみるのもおもしろいかと思います。
79thFS/20thFG/67thFW/8thAF MC☆R "GENTLE
ANNIE"として完成した
マッチボックス(MATCHBOX)
1/72 P-51Dです。
モデルアート誌1978年11月号(No.146)のグラビア(p.32)の写真と同じ角度。
上から見るとこんな感じです。
この角度もモデルアート誌1978年11月号(No.146)のグラビア(p.33)に写真があります。
更に・・・
同じページにこの角度の写真もあります !
で、
MUSTANG GALLERYの
79thFS/20thFG/67thFW/8thAF
MC☆R "GENTLE ANNIE"の[MUSTANG GALLERY]はこちらからも行けます
模型誌には載っていませんが、下面はこうなっています !!