◎ 始 め に …
比較的新しいキットですが、元々はトランペッター/MRCで造られ、EASY MODELの完成品として発売されていたものをキットとして新会社ホビーボス(HOBBYBOSS)から発売になったもので、現在国内では童友社の輸入販売となっています。
他の機種は結構バリエーションを出していますが、ムスタングは現在のところデカール替えもなく一機種だけのリリースです(完成品の方は数種類の塗装バリエーションがあります)。
箱絵はご覧のようにキットの写真をPC処理したような感じで、ボックスアートと呼ぶのがおこがましいような感があり、某量販店で特価の値札がベタベタと貼られていたのが妙に似合っていて苦笑してしまうようなデキなのです !!(笑) >ブログ参照
肝心のキットに関してはどうかというと、元々が完成品として塗装を替えて数多く発売するための成型なので、組み立て易くて細部を省略するというのが基本姿勢ですから、できるだけ一体で抜いて簡単に組み上がることを第一に考えて造られています !
詳しいことはこの後の"仮組み"の項で書きますが、細かい点では "?" が山積みになるぐらいあります !
でも、基(参考 ?)にしているキットが悪くないので、かなり感じはとらえていますが…?!(笑)
で、普通はこんなことする人もいらっしゃらないとは思いますが…、やってしまいました
!
実は基のものよりも幅を狭めてある胴体ですが、接合部の出っ張りは二箇所ほど切り縮めると、右の写真のように T社(☆★)の主翼が違和感なく着いてしまいます !(笑)
もちろん基のものより胴体幅が狭くなっていたり、成型や組み立てやり易くするためか、主翼との接合線を直線にしてしまっている(T社のは多少波打ったように微妙にカーブしている)ので、ピッタリというわけにはいきませんが、取り付けは可能なのです
!!
もっとも、そんなことする人も、また、する必要も無いとは思いますけどね・・・僕は面白そうなので、チョットやってみましたが !!!
◎ 仮 組 み
主翼と胴体がほとんどムクですが、ざっと見た目では目立ったヒケはありません(主翼の小さなヒケ止め用の穴みたいなのや胴体の微妙なヘコミはあります)。
スケール的には多少小さめで、垂直尾翼がオフセットされているのは良いのですが、高さ・幅・角度などの寸法がさらに一回り小さく、水平尾翼も長さが短いため付け根の前後幅が広く感じるのは、デフォルメの範囲内ということなのでしょうか…ただし各翼端が角張りすぎ(直線的)であまり似ていないのが悲しいです。
アカデミーのP-51もそうでしたが、どうもアジア系のメーカーの間ではP-51系の主翼端は直線的で角張っているものだと思われているようで、最近発売になった、同社の
P-51B/C の主翼端を見ても、基になったアカデミーのものより更に直線的に仕上げられています。
コクピットは幅の狭いムクの胴体にバスタブ式に彫られていて、無線機、シート、操縦桿が彫刻されていますが、計器盤、ラダーペダル、サイドコンソール類の表現はありません(床から立ち上がっているスロットルコンソールは有り)。
排気管はフェアリングの有る無しを選べますが、ペラはカフス付きのみとなっています。
ポイントとなるエア・アウトレット・フラップの表現は簡単に済まされている上、両脇にスライド金型を使用しているための変なパーティングラインが走っています。
主脚の収納庫ですが、形状は良いとしても閉位置でモールドされた主車輪ドアは主脚カバーの先端まで入っているので形がおかしく、主脚カバーもその分短くなっているために特徴的な前端部分の出っ張りはありません。
また、尾輪は片持式ではなくH型のようなフォーク状の両支持式の表現になっています。
アンテナ柱は一体成型のため太く短いですし、エア・インテークのパーツは合いもイメージも悪いです。
キャノピーはウインドシールド部分と分割されたものも入っていますがフレームは胴体に固定(閉位置でモールド)なので、あまり意味がありません
!!
◎ 修 正 開 始
部品点数も少なく、主脚周りのパーツを付けずに飛行状態にするなら、主脚カバーだけ貼り付けて、主車輪ドア部分の形状を掘り直してやればいいのですが、スタンドが付属しているわけではないですし、尾輪カバーは胴体と一体のモールドですので、簡単に飛行状態に出来るわけでもありません。
とりあえず地上でも閉状態の主車輪ドアとして右の写真のラインの形状まで掘り込んで、収納孔と主車輪ドアの修正を施しておきます。
もちろん主脚カバーの先端も、主車輪ドアの修正した分だけ延長し、前端の尖った張り出しも表現しておく必要があります。
コクピット内は一体成形の深いバスタブ式なので、計器盤を含めて塗装で表現するしかないので、黒でそれらしく描いてあるだけです。
キャノピーは高さがあまり無く、またスライド部分の枠は胴体と一体成形になっていますので、分割されたウインドシールドとキャノピーのパーツはあまり意味がありませんが、一体になったキャノピーパーツの合いは悪くなく、ピタリと嵌ります。
胴体と主翼の合いはピタリというわけにはいかず、多少削り合わせをしないとガタツキがありますが、後ろを合わせると前(機首の下側)が浮き、前(機首の下側)を合わせると後ろが浮いてしまいます。
各翼端の角張りすぎ(直線的)も修正したいところですが、削るだけの修正だと、それでなくても短い高さ・幅などの寸法がさらに一回り小さくなってしまいますが、短くしたくなければいちどよく端を切り離して、1.2mm厚のプラバンを挟み込んで再接着してから、形状の修正を考えるという手があります。
オフセットされている垂直尾翼も、高さ・幅・角度などの寸法が一回り小さいので、直すなら前縁と先端のツギハギになるのでしょうか…
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