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◎ 始 め に …
非常に古いキット。 左のインストにあるCOPYRIGHTの年号はキット発売初年度の1956年で、説明図のように全てのデカールの貼り付け位置にマーキングの凸モールドがされているというプラモ創世期と言ってもよい時代のキットです。
プロペラの固定を兼ねた簡単なエンジンパーツが入っていて、両側のパネルは排気管やH型の特徴的な外板の一部を構成するエンジン取付架と一体の着脱式になっています。
したがってパネルを外すとエンジンだけが機首のスペースに浮いたように納まっていて、それはそれで面白いです。
このパネル部分には他のモールドはなくて、全体がこの感じで仕上がっていればよかったのですが、この両側のパネル以外のほぼ全体に、前述のデカール位置の刻印と同じくらいハッキリとした筋彫りや浮き彫り、そしてオロシ金状と称される凸リベットが刻まれていて、初めてご覧になる方は唖然として口を利けない状況に陥ります。
私も最初は幼かったこともあり、そんなものだと信じてそのまま組み立てたのですが、多少成長してて[プラモガイド]などでリベットは削り落としたほうが良いという記事を読み、全体のリベットや浮き彫りを削り落として組み立て直しました。
その後もう一機は最初からリベットを削り落とし、ついでに機首まで切り落として、バルサ材で削りだしたスマートな機首をつけて十年ほど前までJ型として楽しんでいました。
そして近年、HiPM社のH型を作ろうとして右上にある手持ちの最後のオーロラのキットと見比べていた時に、「そういえば昔作ったオーロラのキットが有ったはず・・・」とジャンクボックスをひっくり返してしまったからたまりません
!
二機分のオーロラのパーツから一機分の使えるパーツ取り外してをHiPMのキットを参考資料として。直し始めてしまいました。
これはそのオーロラのP-51H、再生の記録です !
◎ 仮 組 み と 修 正
で、いつもなら仮組みから入るのですが、今回は何度か組み立てているので大体は解っています、逆にストレートに組んでしまったコクピット内部を直すために胴体、主翼、尾翼、スピナー、キャノピーなど接着してある部分を剥がしていかなければなりません。
剥がす前にチェックして気になった部分としては、、スピナがダンゴ鼻過ぎるのとプロペラブレードが分厚すぎる点、表現されていない機首下面の空気取入口と曖昧な排気管の表現、両サイドのフィルターが格子状で飛び出し過ぎ、キャノピーと胴体の幅が合っていない(胴体が広すぎる)、キャノピー頭頂部に丸いピンの痕がある、ドーサルフィンの形状と分厚すぎ、垂直尾翼上端の形状の丸過ぎと方向舵の形状の間違い、主脚カバーの形状の間違いと主脚柱の途切れ、ホイールのノッペラボーな表現、分厚すぎる各翼などの修正の予定を立てながら接着部を指で押していきます。
昔使っていたのがモノグラムのチューブタイプの接着剤でしたので、大量に使用したところは剥がれませんが、少なめに点けた所はパリパリと剥がれてくれます。
エンジン部や各翼、コクピットはわりとキレイに剥がれてくれましたが、エンジン直後の隔壁がガッチリと付いていて胴体のほうが割れそうになってしまいました。 この部分は一つはJ型にしたためにすでに一機分しか残っていませんので、剥がすのを諦めました。 しかしこの部分を外さないとコクピットが抜けませんし、胴体幅をキャノピーと合わすために狭めることもできませんので、スキマからカミソリ鋸を入れて真っ二つに割りました。
これで接合面を削って、キャノピーと胴体の幅を合わせることが出来るようになりますが、私は調子に乗って削りすぎたために白のプラ板を貼って幅を少し戻してあります。 垂直尾翼前端部に貼ってあるプラ板はドーサルフィンを削ったときに穴が開くのを塞ぐために先に貼っておいたものです。
胴体幅を狭めるので、当然コクピット内部のパーツも幅を縮めておきますので、曖昧なバケット状のシートもプラ板と伸ばしランナーで作ったパイプフレームの物と交換しておき、自作のシートベルトも作っておきます。(私は主として鉛板で作っています)
また計器盤も幅を狭めておかないと納まりませんので削っておきます。 キャノピー内には防眩シールドが無くてキャノピー先端部に計器盤が付くようになっていますが、これはスロットルレバーのコンソールや操縦桿と共に5mm位ずつシート側に寄せておき防眩シールドを付けておくと見栄えがします。(右の写真は位置を移動せずに胴体を張り合わせてしまったので、しょうがなくてプラペーパーと伸ばしランナーで防眩シールドだけを付けてあります…失敗 !)
写真にはありませんが、本日(2005/7/17)K-14風の照準器を余ったランナーから作って防眩シールドのところに取り付けました。
黄変したデカールはコーティングなどしてない頃ですから、セロテープを上に張って剥がせば、簡単にテープにくっついて剥がれてしまいます。 塗装はどうせ組み終えてから下塗りをするので剥がさずに分厚い翼パーツを削るときの目安としました。
左の写真ではまだあまり削っていませんが、かなりの削りこみが必要ですので、貼り合わせの前だったら接着面からも少し削っておいたほうがよいと思います。 厚さは接着面で修正して、層流翼形を上下面を削って表現するわけです。
キャノピーパーツにある頭頂部の丸い押しピン痕ですが、これは飛び出しているのなら比較的楽に削れるのですが、逆に凹んでいるので大工事になるか、他のキャノピーを用意しなければならず、今回は断念しました。
また、ダンゴ鼻のスピナと分厚いブレードは、本格的に直すとなると全部一度切り離して加工しなければちゃんとした修正は無理だと悟りましたので、デッチアップ派の私としてはエンジンに付いたままの状態で削れる範囲だけ削って善しとしました。 もちろんこれぐらいでは不完全ですので、本格的におやりになる時間のある方はどうぞ手抜きをしないで直すなり、他から持ってくるなりして直してやってください
!
その下になる機首下面の空気取り入れ口は開口されておらず、また側面形だけの表現となっているので、正面から見ると幅が広過ぎると思い少し削ってやったのですが、なんだかF型のヒョットコ口みたいになってしまいました・・・
格子状のフィルター部はこの後ドリルで各穴を開口して、左下の写真のように飛び出しを薄く表現する程度まで削ってやりました。
排気管はプラペーパーを貼りあわせて重ね、できるだけ流線型に近くなるように整形してあります。
エア・アウトレット・フラップもプラ板で作って胴体下部に取り付けましたが、H型ではあまりこれが開いている写真が無いので、それよりは膨らみの微妙なカーブの再現に力を入れたほうがよいかもしれません。
また垂直尾翼は高さは延長された高さがあるのですが、方向舵のモールドが上端まで延びてしまっているので、延長部にかからないように彫りなおすとともに延長部上端を少し角張らせておきます。 またドーサルフィンがやたらに分厚くなっていますので、垂直尾翼前端のラインを出しながらフィンの部分を薄く見えるように削っておきます。
次にこのキットで一番目立つと思われる主脚周りを直しますが、最初はキットのパーツを生かしてスポークのパーツを貼り付けてやるだけにしようと思ったのですが、主脚柱が途中までしかないのと、ホイールに貼れるスポークが写真の6本スポークのものしか手近に見当たらなかったので、ジャンクボックスにあった8本スポークのタイヤを使うことにしました。
ところがオリジナルのものはタイヤと主脚柱が一体になっているので、このタイヤに合う主脚柱を作ってやらなければなりません。
そこで、ランナーと爆弾の半割パーツからでっち上げてやったのが、左のものです。
本来なら写真の真ん中の爆弾パーツのようにタイヤの付く部分は爆弾の真ん中の部分から切り出すのですが、今回はスライスして二つ分を一度に取ったために、よく見ると少し歪んでいます。 まぁ、私はあまり気にするほうではないので、これで充分だと思い、ランナーを輪切りにしたブレーキシリンダーを片側に3枚並べて取り付けて完成としたのですが、気になる方はご自分の納得いくかたちでお作りになるか、他からトレードなさってください。
また、主脚カバーの形状は、どう贔屓目に見てもF、G、J型までのものであってH型とは形状が違いますので、外側に一枚プラペーパーを貼り付けた上で、形状・厚さを修正してやるとよいと思います。
主な修正点は以上のようなところですが、このキット自体がプラモ創成期のものなので、F(G)型ともH型ともとれるキットとなっています。 足周りを生かし垂直尾翼を低くして大き目のキャノピーをどこからかトレードしてG型(ペラを3枚にしてF型)にするか、上記の修正を参考にしてH型とするかはご自由です。
こういった古い時代のものを手に入れた方はご自分の感性が生きる模型作りをゼヒ一度お試しになってみてください。
◎ 追 加 工 作
完成に近づくにつれて、気になりだしたのが主翼下面にあるランディングライトとアンテナ柱の位置で、元々オーロラのキットには何の表現も無く、また明瞭に写された下面の写真も無いために、ハッキリとは判りません。
ランディングライトの位置はMA誌'99.11月号の作例では、HiPM(ヒストリック)のもクラシックエアフレームのも同じ位置(HiPMのモールド位置でD&S
VOL.51のLLOYD S.JONES氏のP-51H図面の位置)に統一されていますが、クラシックエアフレームの本来のモールド位置は左主脚柱の付け根近く(世界の傑作機
No.79の渡部利久氏のP-51H図面の位置 )になっています。
アンテナ柱の位置はこのMA誌の作例では、HiPM(ヒストリック)には付けていなくて、クラシックエアフレームのは左主脚柱の外側に付けられていますが、これは前出のお二方の図面ではもっと内側(主車輪カバーと主脚カバーの合わせ目の後ろぐらい)の同じ位置になっています。
これらはD&S VOL.51に載っているP-51H DETAIL DIFFERENCESという写真で確認はできますが、当時のものではなくてレストアされたものだと思いますので、鵜呑みにはできません。
しかし、そんなことばかり言っていると永遠に完成しませんので、いろいろな写真を見比べて(あまり多くありませんが)この位置に決定しました
!
「実際の位置とは違うッ !」という文句も出るかもしれませんが、まぁ、作ったモン勝ち
! ということでッ !!(笑)
◎ デ カ ー ル
マーキングはキットに彫り込まれているFF-741☆の一種だけですが、古くて使えないと思いますので、HiPMのものから流用しました。
編隊飛行写真でおなじみのAAC(アラスカ航空軍団)57thFG/66thFSのマーキングですが、写真で見ると胴体のACのコードレターはもう一回り大きいほうがよいと思います。
ただ、今回は珍しくオーバーコートなどをしてしまったので、貼り直しができませんッ
!(泣)
で、オーロラの特徴であるエンジンを見せるとこんな感じです !
ギャラリーの展示も見てみる。
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