エアフィックス 1/72 P-51D ムスタング(前)
◎ 1974年に新しくなったP-51D
1958年から販売されていた背ビレ無しの旧キットに代わって、1974年に発売されたのがこのキットです
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その二年前の1972年に最大のP-51キットとして作られ、新発売になった同社の1/24
P-51D(右側写真)のキットは、モーターをエンジン内に収納してプロペラを回し、各舵面や足回りがオール可動という、モノスゴイものでしたが、この1/72キットはそれを元にスケールダウンしたものだと言われています。
装丁は何度か変更され、デカールにも変更がありましたが、2012年に新金型のキットが発売されるまで、38年間もエアフィックス社のカタログにP-51D/Kとして載っており、ベストセラー商品として販売されていました。
なお、2012年の新金型キット(⇒ MINI GUIDE 参照) の発売に伴い、このエアフィックス 1/72 P-51D の[72D-09] はエアフィックス(前)、38年ぶりに新金型になった[72D-28] のキットを エアフィックス(新) と表記するように変更いたしましたので、ご了承ください。
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AIRFIX #08656 90 YEARS OF FIGHTERS LIMITED EDITION ![]() |
AIRFIX #08656 90 YEARS OF FIGHTERS ![]() |
AIRFIX #98656 90 YEARS OF FIGHTERS ![]() |
AIRFIX #06903 WWII USAAF Airfield Set ![]() |
AIRFIX #A06903 WWII USAAF Airfield Set ![]() |
AIRFIX #A50041 Then and Now F-15 Eagle & P51 Mustang ![]() |
AIRFIX #A50041 Then and Now F-15 Eagle & P51 Mustang ![]() |
AIRFIX #A50056 The Duxford Collection Gift Set ![]() |
AIRFIX #A50056 The Duxford Collection Gift Set back ![]() |
◎ 寸 評
確かに主翼周りや下面の空気取り入れ口などの分割は1/24と同様になっていますが、ムスタング最大の特徴である胴体下面のエア・アウトレット関係は省略されてモールド(細い凸線)のみの表現となっていて、まるで旧作のような感じです。
1/24ではスマートな程度だった機首は、その幅の狭さと上面の丸みでだいぶ細く感じたのですが、左の写真のようにタミヤのものと合わせてみると、筋彫りの位置は多少違うものの、側面形の太さやコクピットの位置、垂直尾翼のオフセットなどはほとんど変わりません。
ただ、機首上面がコクピット前の曲面がずっと続いているように丸いのと、胴体の幅自体が、仮組みをしてキャノピーを合わせてみると、キャノピーの下端が胴体よりも1mmぐらい飛び出してしまうことでも判るほど狭くなっているために、だいぶ細身に感じてしまいます。
また、機首先端部分はタミヤのキットと同じぐらいあるのですが、スピナキャップの根元が一回り細くなっているので、右の写真のように根元と機首先端でギャップが出来てしまいます。
なお、胴体幅が狭い割りにコクピット床板や無線機基部パーツの取り付け部が幅広なのですが、これは先程のキャノピーや主翼の取り付け部分の幅と関係していますので、いきなり縮めてしまわないよう、注意してください。
排気管は別パーツですが、フェアリング付のものしか入っていませんので、フェアリング無しの特定の機体にするときはタミヤなどからのトレードを考えてください。
プロペラブレードはカフス付のハミルトン・スタンダード J-6523A-24とK型用のエアロ・プロダクツ
A-20-156-24Mとなっていますが、エアロ・プロダクツのほうは先端が角張っていて、戦後のハミルトン・スタンダードのカフス無し・パドルタイプにも見えてしまいます。
機首下面の空気取り入れ口は小さなオチョボ口で、その面積はタミヤの半分ぐらいしかありません。
◎ 修 正 開 始
主翼はフラップなどの舵面が下側パーツに付いた上下貼り合わせ形で、主脚収納庫は下面に開口されていますが、上面裏側には収納庫のモールドはありません。
また、主翼の機銃はフェアリング部分のみで開口されていいますが、銃身・銃口パーツはありませんので、例によって外側の二丁ずつに長さを調節して真鍮パイプを埋めておきました。
このような一枚成型になっているフラップは、補助翼との境目にちょっと切れ目を入れて、ヒンジ部の筋彫りを深くケガイテやると、すぐにフラップダウン状態を再現できるので、ついやってしまいます !(笑)
簡単に出来て効果の上がる小改造ですので、まだトライしたことのない方は、ゼヒ一度お試しください
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この他、右翼下面の敵味方識別灯を2mmほど内側に寄せてやれば主翼関係は終了です。
胴体側は結構やることがいっぱいあります。
今回は、エア・アウトレット・フラップまでは作りませんでしたが、旧キットと同程度では寂しいので、エアの出口だけ多少彫り下げて表現した上で、キャノピーと胴体の幅を合わせるためにコクピット前から機首方向とコクピット後からアンテナ柱の取り付け穴まで(左側写真の白い部分)にコクピットが一番幅広(1mmぐらい)になるようにテーパーをつけたシムを挟んでやります。
で、無線機パーツはこの幅に合うようになっていますので、反対側の胴体パーツともよく擦り合わせをして左右がピッタリと収まるようにします。
この時、コクピットの床パーツは主翼の取り付け幅と合うようになっていますので、全体を削るのではなく、幅が変わらないように先端の上面を胴体のカーブに沿うように削って、先端部下面が隙間無く合わさるように調整してから貼り合わせます。
胴体内にオイルクーラーやラジエターのパーツは有りませんが、胴体下の空気取り入れ口パーツで塞がれますので、アウトレット・フラップのパーツを作って開位置にしない限りは付けなくてもいいと思います。
それよりも気になるのは、右の写真のように主脚収納庫内からコクピットの床板が筒抜けで見えてしまうところで、床板も中途半端ですし、前後に深い穴が開いてしまうので、モールドとはいかないまでも、せめて塞いでおきたいところだと思います。
そこで左の写真のような仕切り板を付けてみましたが、いかがでしょうか ?!
これは胴体側のフィレットの部分に切り込まれている主脚収納庫部分に1.2mmプラ板を貼って、適当にデッチ上げたもので、現物合わせで簡単に作れてしまいました。
ついでにオイルクーラー部のアウトレット・フラップも付けましたが、これは収納庫を作ったときの端切れで、ちょうど良い大きさのものがあったので、貼り付けた後に整形してあります。
機首先端のプラ板はスピナキャップ根元と機首先端のギャップを無くすためのもので、貼らずに先端を削り込んでもよいのですが、下面の空気取り入れ口との段差が無くなってしまうのがイヤだったので、一枚足して段差を確保した上でギャップを無くすように削り込んであります。
ただし、下面の空気取り入れ口は他キットとの比較のために、今回はそのままで作ってみたいと思います。
◎ 下 地 塗 装
実は昨年(2011年)に下地塗装は写真の状態まで終了していて、マーキングを決めて本塗装に入ろうかというところまで来ていたのですが、3月11日の地震で完成品の展示棚が落下崩壊してしまった為に、その後ダメージを受けた完成品の修復や未完成のキットの製作を続ける気になれずに、この状態のままで止まってしまっています・・・
まぁ、そうこうしているうちに、エアフィックスの1/72 P-51D のキットは金型が新しくなって、2012年に
エアフィックス(AIRFIX) #A01004 NORTH AMERICAN P-51D MUSTANG として発売されたので、いままで(新)と付けられていたこのキットは、エアフィックスの1/72 P-51D ムスタング(前) と表記されることになってしまったわけですが・・・
と、いうわけで、このエアフィックス1/72 (前) [72D-09] を エアフィックス1/72 (新) [72D-28] や タミヤ 1/72 P-51D [72D-22] の仮組みと並べてみました !
左から、エアフィックス1/72 (前) 、 エアフィックス1/72 (新)、 タミヤ 1/72
左 : エアフィックス1/72 (前) 、 右 : エアフィックス1/72 (新)
エアフィックス 1/72 P-51D ムスタング(旧)のガイドを見る
エアフィックス 1/72 P-51D ムスタング(新)のガイドを見る
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