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◎ 始 め に …
Nuremberg Toy Fair 2017 で発表されたチェコのメーカー、 ブレンガン(BRENGUN)
1/72 の新製品、 #BRP72025 A-36 APACHE USAF がやっと手に入りましたので、簡単ではありますがキットの紹介を書いてみました
!
発表時のパーツ写真を見ると二種類の機首上面の空気取り入れ口のほか、三種類の主翼やレジン製とみられる二種類の胴体下面のエアインテークパーツなど、P-51
や P-51A , MUSTANG I / Ia / II など、数多くのバリエーション展開を想定しているようにも思えましたが、今回発売されたのは金属パーツのダイブブレーキを採用した主翼部品と胴体下の固定式の空気取り入れ口をレジンパーツにしたもので、タイトルを
A-36 APACHE USAF としたものでした(でも当時は米陸軍航空隊なので、本当ならば USAF ではなくて
USAAF と書くべきだと思うけど…)。
心配していたとうり、コクピット下の胴体部分は薄くしたけど、胴体全体の高さやシルエットが
B型と同じぐらいな感じで、機首部分もスピットファイアみたいに見える感じの反り上がりになっているのがちょっと残念です。
共用パーツのランナーには二種類の機首上面の空気取り入れ口のほか、P-51
や P-51A , MUSTANG I / Ia / II などのピトー管やフェアリング付きの機首機銃パーツ、カメラ(?)などの使わないパーツがたくさん付いています。
また、説明書では消されている(Toy Fair 2017 の写真では、モールドを止められている感じの)空気取り入れ口パーツが不完全な形(抜けが悪くて金型が壊れたような感じ…)でモールドされていたり(左写真の爆弾パーツの上、ラジエターフラップの左側にある二つのパーツです)、別パーツになっているフラップの表面が片方だけザラザラだったりするなど、細かいバリが多いことと相俟って、仕上げ(管理?)が甘いのかなァ…?!
と、感じてしまいます。
右翼下面の三色の識別灯や主車輪ドア裏側にあるD型と同じ角度でつけられた三本の窪み(ホビースポット
ユウのパーツと同じ様にコスレ保護の補強材を貼り付けた表現があります)などは、明らかに間違いだと思います(レストア機ならアリかもしれないけど…)。
それと・・・右の写真のようにクリアパーツの袋の中にエッチングパーツを裸で入れるのはやめてほしいなァ・・・と思ってしまいます。
キツキツのビニール袋にクリアパーツとウレタン樹脂製の空気取り入れ口パーツ、そしてダイブブレーキとアンテナのエッチングパーツが入れられていたので、エッチングパーツの切り口がランナーから千切れたキャノピーパーツをガリガリと引っ掻いていたのがとても悲しかったです
!! (>_<)
箱の裏に・・・デカールに入れられているマーキングの四面図が小さいながらも一通り載せられていますが、説明書には基本色の指示しか書かれていません。
それと説明書は、着陸灯が左右逆になったり、主翼の機銃がいきなり片翼三丁に増えたりしますので、パズル感覚で楽しむぐらいの方がいいと思います ! (;^ω^)
因みに、"APACHE” というのは、A-36(A) ではなく、英空軍に送るはずだった
MUSTANG Ia のうちの57機を P-51 として米軍内で使用する時に採用された呼称ですが、これはすぐに英空軍がすでに使っていた
MUSTANG に統一されており、 A-36(A) は前線の搭乗員たちからは ” INVADER
" と呼ばれていたと云われていますが、" INVADER " は ダグラスA-26
の呼称となっているために、こんなややこしいタイトルになったのだと思います・・・それとも、発売から長い時間が経って定着してしまったアキュレイト・ミニチュアのタイトルに合わせちゃったのかもしれませんね・・・(;^ω^)
2018年には、デカールを英空軍仕様のラウンデルに替えたバリエーションキット、 #BRP72026 A-36 APACHE RAF MARKINGS が海外で発売になりましたが、パーツの内容には変更がなく、単なるデカール替えのバリエーションキットとなっています。
なお、今回は箱のタイトル通りに A-36 と表記しましたが、この機種はノースアメリカンの社内呼称でいうと
NA-97 という一種類だけなのですが、資料によって書かれている形式呼称としてはじつに様々で、ざっと見ただけでも
A-36 のほかに、A-36-NA、 A-36-1-NA、 A-36A、 A-36A-NA などの表記があります。
また、2018年秋には、主翼パーツのランナー一枚と、ウレタン樹脂製の胴体下面の空気取り入れ口パーツを可変式の表現がなされたものに替えた、 #BRP72031 North American MUSTANG I というタイトルのキットがバリエーションキットとして発売されましたので、今後も続々とバリエーションキットが登場してくるだろうと思われます。
◎ 検 証
この ブレンガン(BRENGUN) の箱や説明書には何カ所かに CZECH REPUBLIC と記入されていますが、いずれも会社の所在地か何かのようで、Made
in ○○ とは書かれていません。
ところがこのキット、三年前に発売された同じチェコのメーカーで、Made in
Czech Republic と箱に記入された KP(Kovozavody Prostejov) の 1/72 North American P-51B Mustang というキットのパーツとよく似たものがいくつか見受けられます。
例えば左の主脚収納庫内のパーツは、こうして並べて写真を撮っただけでも似ているのがお判りいただけると思いますが、入れ替えるのが可能なのでは?
と思えるほどサイズもモールドも、そして KP(Kovozavody Prostejov) の Kit Mini GUIDE でお伝えした、間違ったリブの間隔(胴体最中心寄りのリブの間隔が D型のように狭いこと)までもが同じになっているのです。
敢えて違いを探すと、ブレンガンのパーツの裏側には、翼厚の調整用なのか押し出しピンなのか、あるいはヒケ止めなのかは判りませんが、二か所の突起があることぐらいでしょうか・・・
もう一つそっくりなのは、ホイール(主車輪)で、ちょっとボケてしまいましたが右側の写真のように、裏側の肉抜き穴は10個、表のスポークも10本でトレッドパターンも同じダイヤ形と、全く同じようにはなっています。
ただし、ブレンガンの方が金型の合わせが少し甘いようで、右の写真でも判るように微妙なズレが出ていますし、型の合せ目近辺のモールドが少し消えたような仕上がりになっています。
また、比較写真は撮っていませんが、主脚柱は大きさや長さは同じですが、太さがコピーしたかのように少し太めになっていることが興味深いです。
また、主翼は P-51B/C と A-36 という確実な型式の違いがあるのですが、左の写真のように分割方法はそれぞれにアレンジされていて、
KP では各舵面を別パーツにして翼端までを上下面に分割した貼り合わせ式になっているのですが、ブレンガンの主翼は補助翼と翼端部分を主翼上面パーツに一体化し下面パーツに被せる感じの
フロッグ 1/72 A型 や モノグラム 1/72 B型 の主翼によく似た構成から、さらに
フラップ部を別パーツにするという構成になっていて違いを出してはいますが、筋彫りのラインや薬莢排出口の配置などは基本的にはよく似ています。
胴体は KP が P-51B/C、ブレンガンが A-36 なので、当然かなりの違いがあるはずなのですが、それにしては後部胴体の背面ラインから垂直安定板にかけてのラインが同じなので、実機での胴体の高さが少し低いはずの
A-36 のキットが少しフックラとしてしまった印象になってしまっています。
ブレンガンの A-36 垂直安定板から後部胴体の背中のラインを合わせて KP のキット側から見てみると、2mm程前になっている
A-36 のコクピットの位置が見えるだけで、ほとんどが隠れてしまっています。
まあ、実機でも主翼から上の胴体の高さは3インチぐらい低いですし、胴体下の膨らみもずっと小さいので、KP
のキット越しに見ると、隠れてしまうのは納得できるのですが、逆にして KP のキット側から見てみるとちょっと事情が違ってきてしまいます。
とは言っても、実機でのスラストラインの違いがあるためか、背中のラインをピタリと合わせると機首が上がってしまいますので、垂直安定板前縁と機首上面のライン(空気取り入れ口は無いですが…)を合わせて撮ってみると、左下のように胴体下側のエアインテークに繋がるラインは少し薄くなっているので、コクピット後ろの背中部分と胴体下の空気取り入れ口部分が
KP の P-51B よりも少しだけ狭くなっているのが判りますが、レンズから離れている先端部は、先端が
1mm程短いブレンガンであっても 1mm長い KP の先端を隠してしまっています。
ただし、レンズからの距離が短い上下方向は歪みが少ないので、垂直安定板の高さもマーリンエンジンへの換装に伴って2インチほど延長されたという
P-51B/C よりもちゃんと低くなっているのが判りますし、方向舵の分割ラインも切れ込み部分を無視していないこのキットの方が好ましく感じる気もしますが、機首先端が
1mm位短く、上面の空気取り入れ口を着けていないパーツの状況で、マーリンエンジン搭載の
P-51B/C と同じくらいか、それ以上にのボリュームがある機首というのは、やはり僕には違和感があります。
なお、パーツ状態での計測では機首先端部分とスピナ後端パーツとの径が合わない(スピナ後端がわずかに小さくて段差ができる)ように思うのですが、組み上げたわけではないので、組み始めてからの課題としておこうと思います。
なお、各メーカーのキットごとの胴体の高さを測ってもいるのですが、これは同じ
1/72 と書いてあっても各キットの全長・全幅が違っているため、実際にはスケールが違っていて、数字だけ書くと逆に誤解を招く結果になってしまうと思って取り敢えず手元にある
1/72 の P-51や A-36 の左側胴体パーツをメインに比較できるように集めて並べて写真を撮ってみたのですが、これもやはり左のようにレンズや光源からの距離の違いのための歪みや影の付き方、あるいは収差などによって実際の印象とは違ってしまうため、数字ではなくバランスとイメージで比較して、あくまでも僕の個人的な印象や好みとして書きますので、その点はご了承ください。
で、写真はクリックで拡大するようになっているはずですが、念のために書いておきますと右列上から
アカデミー、ハイプレーン、ガルテックス(ハセガワ)、スペシャルホビー(MPM/コンドル/SMERも同じ
)、中列上から ABC(モデルニュースも同じ)、フロッグ、ブレンガン、左列上からレベル
B型、モノグラム B型、イタレリの P-51となっています。
たとえばご覧のようにレジン素材のガルテックスの胴体パーツは素材自体の収縮のために二回りぐらい小さくなっている(1/75ぐらいです)ので、前述のように胴体高は上に並べたハイプレーンのキットよりも数値的には短いのですが全体のバランスとしてはかなり高く感じるようになっているということになります。
ということで、後部胴体上部(背中)やコクピット部分の高さと下部の空気取り入れ口のラインがちゃんとモデライズされていると思われるキットを僕なりに順に書いていくと、背中のラインが一番近いと思えるのが
フロッグ/ノボ で、機首下面の反り上がりを含めて近いのがアカデミー、以下スペシャルホビー/MPM/コンドル/SMER
<ハイプレーン <モデルニュース/ABC <イタレリ <ブレンガン <ガルテックス(ハセガワ)
という順になりますが、ブレンガンのキットはコクピットの位置を前に少しずらすことで、背中のラインをなだらかに見せるように工夫してはいますが・・・
このアリソンエンジン搭載型ムスタングのキットは、機首下面の微妙な反り上がり部分の表現が、それらしさを左右するポイントの一つになっていると思っていますので、各キットのなだらかさを書いておきますと、一番なだらかなラインなのが
フロッグ/ノボ (S字の微妙なカーブも無いぐらい)で、以下 <アカデミー <ハイプレーン
<スペシャルホビー/MPM/コンドル/SMER <モデルニュース/ABC <ブレンガン
<イタレリ <ガルテックス(ハセガワ) の順で、スピットファイアのような深いアールになっていってしまいます。
とは言っても、ブレンガンのは主翼付け根の張り出しが小さくなっている分、反り上がりがなだらかに見えますので、バランス的にはそう目立たないかもしれません。、
ただしこれは胴体だけの話で、B/C型キットとと同じように主翼付け根の張り出しが正しい大きさのものになっているかどうかはまた別の話で、近年になってこれだけ数多くの
P-51/A-36 のキットがある中でも、やはり D型と同じ様な大きな張り出しをもっているものが多く、1/72キットでちゃんとなっているのは
アカデミー と モデルニュース、 ハイプレーン の三種類と、最新の ブレンガン
だけだと言えます。
なお、この四種のうち、アカデミー、モデルニュース、ハイプレーンの水平尾翼のエレベーターは羽布張り表現となっていますが、ブレンガンのキットだけが金属外皮表現となっているのが気になります。
主車輪ドア裏側のモールドもキットによっていろいろな表現があって、代表的なものを並べると右の写真のようになりますが、パターンの違いを確認するのが目的で、最初に手元にあったものを並べて撮ったものなので、P-51B
のものも入っています。
そう言うと、D型のものも入っていると仰る方もおいでかと思いますが、左列上のは
D型のものではなく、イタレリの P-51 MUSTANG I "RAZORBACK" の主車輪ドアなのです!…とは言っても、
D型のパーツを流用して出されたバリエーションキットなので無理もないので、後ろ上部から前下に向けて
D型と同じ様に三本の窪みがあるこれを [パターン1] としておきます。
その下側に写っているのは、D型と同じように三本の窪みが入っているのですが、その角度が
[パターン1] のものとは少し違うモノグラムの B型の主車輪ドアで、右列にあるフロッグと同じ様な感じなので、これを
[パターン2] としておきますが、この向きや角度はメーカーによって微妙に違っていたりします。
で、アリソンエンジン搭載型や B/C型の実機写真でよく見かけるのが、[パターン1]
の窪みの角度がもう少し寝た感じになったうえで補強材を貼り付けたような ハイプレーンのP-51A
や、KP のB型 の主車輪ドアみたいなのを [パターン3] 、そして、中列上のが ブレンガン A-36 の主車輪ドアですが、[パターン1] の窪みの角度のままで補強材を貼り付けたような感じなので
[パターン4] として、分類しておこうと思います。
ただし、ブレンガンの主車輪ドアパーツは、写真でお判りのように内側の肉厚部分前端が
D型のような形状で外板のみで B型形状になっていますが、実機ではこの D型状に削られた肉厚部分に稼働ロッドのリンク部分がきていますので、この内側の形状は間違いと言ってもいいのではないかと思います。
またこの他に アカデミーの P-51 のように、三本の窪みが [パターン3] とは逆に前上部から後ろ下に向けた窪みとなり、その上に補強材を貼り付けたような主車輪ドアパーツがありますので、これを
[パターン5] として、以下に僕が判る範囲のキット( / での区切りはOEMのキットを表します)を各パターンに分類しておきます。
[パターン1] イタレリ、ガルテックス/ハセガワ(B)
[パターン2] フロッグ/NOVO、モノグラム(B)
[パターン3] ハイプレーン、モデルニュース/ABC、スペシャルホビー/MPM/コンドル/SMER、KP(B)/AZmodel(B)、レベル(B)、ホビーボス(B)、アカデミー(B)
[パターン4] ブレンガン、ホビースポット ユウ(B)
[パターン5] アカデミー、アキュレイトミニチュア(48)
とは言っても、実機の主車輪ドアは地上姿勢時でも油圧が効いている時は閉じているので、A-36やP-51のキットとしてはその状態を再現して閉位置にしてしまえば、この主車輪ドアの裏側のモールドはどれであっても関係なくなってしまうわけで、実際に最初から閉位置にモールドされているキットも幾つかあるのですが・・・
(;^ω^)
[閉位置モールド] ハイプレーン([パターン3]パーツ有り)、モデルニュース/ABC([パターン3]パーツ有り)、リンドバーグ(B)
◎ 細 部・組 み 立 て
購入はしたのですが、まだ作製を開始していないので、申し訳ありませんが組み立てや細部の修正などの考証はできていません。
かといってキットデータのワンポイントだけでは書ききれない部分がありますので、取り敢えず
Mini Guide としてup させていただいて、このあと、検証・修正・組立などが進みましたら順次書き足して、そのつど更新
していきたいと思います。
◎ デ カ ー ル
#BRP72025 A-36 APACHE USAF のデカールは、さほど大きくない台紙に 6機分の米軍仕様のマーキングが印刷されていて、
* 530thFBS/311stFBG/10thAF ☆ 6 (S/N.42-84121)
* 529(8?)thFBS/311stFBG/10thAF ☆ 1 (S/N.42-84159)
* USAAF training unit 71 ☆ 71 (S/N.42-83671)
* 526thFBS/86thFBG/12thAF AA☆L (S/N.42-84000)
* 525thFBS/86thFBG/12thAF ☆ (S/N.42-84081)
* 527thFBS/86thFBG/12thAF ☆ A (S/N.42-84067)
となっています。
冒頭で(箱のタイトルが A-36 APACHE USAF となっているが、当時は米陸軍航空隊なので、本当ならば USAF ではなくて USAAF と書くべきだと思うけど…)と、書いたのですが、このデカールには、ご覧のとうり A-36 APACHE USAAF と書かれていて、しかも - -1 となっていますので、今回パーツ図に × が付けられた機首上部のストレートな吸気口やフェアリング付き機首機銃パーツ、航空カメラとピトー管のパーツなどから、米陸軍航空隊マーキングがこの先もバリエーションででてくるのは、まず間違いはないと思います
#BRP72026 A-36 APACHE RAF MARKINGS のデカールはタイトルに A-36 APACHE U.K. と書かれていて、入っているマーキングは下の二種類だけですので少し寂しい感じがしますが、ラウンデルを付けた数少ない A-36 ですので、英軍機ファンには嬉しいキットかもしれませんねッ !!
イギリスで評価テストを受けた A-36 は一機だけ (EW998:米s/n 42-83685) という説から、その他に 米s/n 42-84016、42-84019 の二機を加えて計三機が貸し出された…という説、そして、正式採用はされなかったが、一時期米陸軍から
6機を借り受けて 1437SRF が地中海方面で使用したという説もあります。
以前資料として作成したシリアルナンバー一覧に、[ HK944〜947、HK955〜956 の Mustang 6機が米陸軍から供与されたものだが形式不明
] としたものがあったのですが、このデカールにイタリア方面で展開した機体として
HK944 の英シリアルがあることなどを考えると、この 6機が借り受けた(武器貸与法によって英軍に貸与された)
A-36 であり、前述の 米s/n 42-84016、42-84019 の二機というのも、この中に含まれている機体なのかもしれません。
2018年秋にバリエーションキットとして発売された、 #BRP72031 North American MUSTANG I のデカールは、米陸軍航空隊、ソビエト空軍、英空軍二機分のマーキングが入っています。
それぞれのマーキングは、米陸軍航空隊でのテストのために残された AL958(NA-83)、ソビエトでのテストに送られた AG348(NA-73)、英空軍 2.sq で使用された AG633(NA-73)、同じく英空軍 26.sq で使用された AM148(NA-83) の四種類になっていますので、それぞれのタイプの機首上面の空気取り入れ口や排気管の違いに気をつける必要がありますが、パーツの写真では
A-36 の時と同じランナーを使っているため、フイッシュテイル排気管だけでストレートタイプの排気管が入っていないように見えるのが少し心配です。
◎ 結 局 ・ ・ ・
全長:全幅が共に少し(1mm位)寸詰まり気味なのが影響して、72.55:72.54(135.5mm:155.5mm)
となっているので、前述いたしました胴体の高さの影響もあって、残念ながら後部胴体の背中のラインや、機首下面の反り上がりのなだらかさが不足しているように感じられてしまいます。
しかしながら、主翼前縁付け根のラインは捻り下げこそ再現されていないものの、ちゃんと張り出しが小さい
初期型(P-51B/C まで) のものになっていますので、あまり細かい事に拘らずに雰囲気を楽しむつもりであれば充分楽しめるキットだろうと思いますし、価格が納得できるのであれば、イタレリを直すよりはずっと楽だろうと思います。
それでも機首下面の反り上がりをもう少しぐらいはなだらかにしたいという場合は、イタレリ 1/72 P-51 ムスタング を参照していただければ多少は参考になるのではないかと思います。
また、デカールの項でも書きましたように、機首上部のストレートな吸気口やフェアリング付き機首機銃パーツ、航空カメラやピトー管のパーツなどなどのほか、Nuremberg
Toy Fair 2017 で発表された際に展示されていた三種類の主翼やレジン製とみられる二種類の胴体下面のエアインテークパーツなど、A-36
のほかに P-51 や P-51A 、MUSTANG I / Ia / II など、数多くのバリエーション展開を想定しているように思えますので、米陸軍航空隊マーキングやラウンデルマーキングが、この先もバリエーションででてくるのは、まず間違いはないと思います。
ただし、主翼のランナーが三種類あるのに、胴体パーツのランナーについている排気管のパーツが一種類しか無いように見えるのは気のせいでしょうか?!
(^^ゞ
で、最近のムスタングのキットはボーイング社のオフィシャル・ライセンス認証を取得するようになっているらしいんですけど、この
A-36 APACHE の場合は箱や説明書のどこにも認証マークは付いていませんので、どうやらこれは
P-51 MUSTANG だけが商標登録をされているようで、A-36 や アパッチ の場合はボーイング社のライセンス認証を取得しなくても大丈夫ということなのかもしれない…と、思いますし、だからこそ
A-36 からの発売なのかなァ・・・と、勘繰ってしまいます。( ^ω^ )
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