
新金型になった、
エアフィックス(AIRFIX) #A01004 1/72 North American P-51D MUSTANG は、40年近く前に発売になった以前のキット( P-51 MUSTANG FREAKSでの分類
[72D-09] ) とは全然違っているので、
[オールスケール・キットデータ] にも書きましたが、こちらの [Mini GUIDE] にも、前作の
72D-09 [エアフィクス(前)] との違いを書いていく形でご紹介しておきます。
まず全体の仕上げの感じですが、薄い灰白色のマット仕上げになっているので(前)のライトグレイのよりも繊細な感じがします。
全体の印象も少し張り出して前よりも幅広に角張った感じの機首のラインや主翼の機銃部分の表現など、どこかタミヤのキット
[72D-22] にも似た感じですが、タミヤのダークグレイの中途半端な艶消しよりも好ましく思えたりして・・・。

ただ、材質がとても柔らかい感じでサクサクと削れるのはいいのですが、ウッカリ調子に乗るとると削りすぎてしまいますし、主翼パーツなどの太い湯口は慎重に切り外さないとパーツに大怪我が残りそうです。

胴体内側のパネル類のモールドは(前)のものよりも浅くなっていますが、後部の胴体リブまで表現したり、(前)のものでは筒抜けだった主脚収納庫の内側モールドを主翼上面パーツの裏側に施すなどの工夫が見えますが、この部分が左右うまく繋がらないと上半角が消えてしまいます。
またコクピット内部のパーツは、機首直後の仕切り板からサイドコンソールを含む床板・胴体内タンク・無線機・ラジエター後のエア・アウトレット整流部から尾輪の収納庫までが一体のパーツとなっています。

そして、(前)のものでは薄い筋彫りだけでほとんど省略されていた胴体下の特徴的な二つのエア・アウトレットは、オイルクーラー後のエア・アウトレットフラップが開状態のモールドで、ラジエター後のエア・アウトレットフラップは別パーツを使って表現されています。
また、機首下面の空気取り入れ口は

別パーツとなり、(前)のものよりは多少大きくなりましたが、それでもまだタミヤの
2/3 ぐらいの大きさでしょうか・・・
なお、計器盤パーツにはラダーペダルが付けられましたが、(前)のものではモールド表現だった計器類はデカールでの表現となりました。
プロペラ関係ではスピナ先端パーツに多少丸味が加わり、スピナキャップの根元部分も一回り大きくなって(前)のものより改善されましたが、ペラ自体は
K型用の エアロプロダクツ のものがなくなり、カフス付きのハミルトン・スタンダードだけになりました。

主脚はオレオが縮んだ状態になり、以前は貼り合わせで縦筋トレッドだけだった主輪は、一発抜きの彫りが深いもので、ダイヤ型のトレッドパターンが刻まれています。

キャノピーは(前)のものでは一体のイングルウッド型だけでしたが、今回はウインドシールド部が分割になり、後部キャノピーはイングルウッド型とダラス型が入っていて、キャノピーフレームが別パーツになっています。
また、(前)のものでは胴体と一緒にモールドされていた照準器が、キャノピーパーツと一緒のクリアーパーツのランナーに別パーツとしてモールドされています。

翼関係では主翼の分割が、(前)のものでは下面パーツに付けられていた主翼端が上面パーツに移って上面重視の構成となり、フラップも別パーツで下げ状態(フル・フラップ・ダウン
)がスタンダード(角度を変えたり上げ状態にする時は差し込みタブを切り取って取り付ける)になっているほか、方向舵が別パーツになっています。

また、この
#A01004 のキットでは、爆弾のパーツなどは無くなりましたが、これに関しては、このキットに戦後タイプの櫂状のハミルトン・スタンダートのペラとロケット弾、そして爆弾などのランナーを追加して、#A02047 F-51D とするのではないかと・・・まぁ、こちらのキットは9月現在の時点ではまだ発売になっていませんので、あくまで推測の域を出ないのですが。。。
という推測どうり、2012年12月には左のランナー一枚と、1952年の Korean War
時の18th FBG 12th FBSq の FF-943 ☆ と、1984年のドミニカ共和国 のマーキングのデカール
が追加されて、右のような箱絵の
#A02047 1/72 NORTH AMERICAN F-51D MUSTANG として発売になりました。

エアフィックス(AIRFIX) の 2021年カタログに載せられている
#A50183 Messerschmitt Me262 & P-51D Mustang Dogfight Double. というキットは、現在のところカタログに書かれている以上のことは判っていません。
カラー図や箱絵から判断すると、P-51D Mustang のマーキングは、
*P-51D-10 Mustang, 44-14164, "Detroit Miss", E2☆D, (2Lt. Urban Drew), 375th FS, 361st FG, 1944
だと思われますが、カラー図にシリアルナンバーは書かれていません・・・

そして同じように 2021年カタログに載せられている
#00505 Top Gun - Maverick's P-51 Mustang ですが、これは僕の苦手ジャンルの製品のようで、いったい何のことやら・・・
また、その他に既存のキットに塗料などをセットした
スターターセット や、スピットファイアやメッサーシュミットとセットにして
エースのマーキングのデカールを入れたもが発売されたこともあるようです。